手抜きしたっていいと思う。美容も運動も無理せず、なりたい自分を目指す!それが私流の楽しみ方(美容家 岡本静香)

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手抜きしたっていいと思う。美容も運動も無理せず、なりたい自分を目指す!それが私流の楽しみ方(美容家 岡本静香)
美容のプロである岡本静香さんと、JSPOがタッグを組んで、美容・健康・運動をキーワードにした「岡本静香スペシャルトークイベント~美容×健康×運動で自分らしいライフスタイルを実現しよう~」を、2023年3月15日(水)、都内某所で開催しました。
“いつまでも若くきれいでいたい、もっと自分を輝かせたい、と「美容」に向き合う人たちは、つねに自分を律したストイックな生活を過ごされているのでは?”

“「運動」が美容や健康にいいことはなんとなくわかっているけれど、スポーツは苦手だな…”

そう思われている人たちも多いのではないでしょうか?

岡本静香さんも、実はもともとスポーツが大の苦手。それでも、自分流の楽しみ方で、生活のなかに無理なく「運動」を取り入れているそうです。
美容も運動も無理をせず続けるには、適度に手抜きをすることもコツ、という岡本さん。
司会のナビゲートで、岡本さん流の美容や運動との付き合い方をお話しいただきました。

15年続けている「朝ウォーキング」は、自分にしっくりきて、気持ちよさを実感できる運動

司会
司会

まずは1つ目のテーマとして、岡本さんご自身が日頃されている運動について、お伺いしたいと思います。

岡本さん

美容や健康のためにも、ウォーキングは15年続けています。きっかけは22歳のときにラジオのレギュラーが決まって、話す仕事だから肺活量を鍛えなければ、と思ったんです。
最初はランニングをしてみて、走る楽しさも知ったのですが、もう少し自分に向いているスタイルはあるかな?と考えて、ウォーキングに変えました。もともと早起きは得意だったので、朝の気持ちのいい時間帯に「朝ウォーキング」をおこなっています。

岡本さん
司会
司会

もともとスポーツは得意なほうだったのですか?

岡本さん

いいえ、とても苦手でした。体育の成績も悪かったし、球技大会のバレーボールでは打ち返すことができずにベンチに追いやられて…。あまりいい思い出がなくて、運動に対して「私はダメ」というイメージが自分の中にできてしまっていました。
そんな私にとって、体育の成績を気にしなくていい立場となり、自由に運動ができる喜びを知ることができたのは大きかったです。今では、不定期ですがプールに行ったりダンスをしたり、日常ではヨガもしています。

岡本さん
司会
司会

15年というと結婚や出産などライフスタイルの変化もあったと思いますが、その間も続けられたのですね?

岡本さん

ライフスタイルはどうしても大きく変化せざるを得ない部分もあるなか、自分が大切にすることは続けていきたいという気持ちがありました。結婚したり子どもを授かったり、自分が望んだことであっても、そうした変化のなかでストレスを感じたり、落ち込むこともあって…。そんなときにウォーキングがいい気分転換になりました。娘を出産したときは運動不足だったので、むしろ運動することを欲していましたね。

岡本さん
司会
司会

朝にウォーキングされているそうですが、朝おこなうメリットはありますか?

岡本さん

もともと朝型の生活をしているので、ずっと「朝ウォーキング」をおこなっています。何より朝一番の空気は気持ちいいですし、朝早いと人が少ないのでまわりを気にせず歩けます。それと紫外線が少ないのもポイント。紫外線が強くなる時間帯はだいたい8時から15時と言われているので、紫外線や人が少ない早朝に歩くようにしています。また、歩くことでその日の調子がわかるので、朝ウォーキングは自分の状態を知るバロメーターにもなっています。

岡本さん
司会
司会

ウォーキングを長く続けるコツは?朝が苦手な人は夕方や夜におこなってもいいのでしょうか?

岡本さん

もちろんです。朝型の人や夜型の人がいらっしゃるので、自分に合ったサイクルでおこなうのがおすすめです。
長く続けるコツは無理をしないこと。ちょっと調子が悪いときはお休みしたり、雨の日などは無理をせず、おうちで朝ヨガをしたりと臨機応変におこなっています。

岡本さん

ちょっとした移動には「シェアサイクル」を利用してカロリーを消費。運動はいろんな出会いにもつながる

司会
司会

ウォーキング以外にはどんな運動を取り入れていますか?

岡本さん

私は自転車の風を切って走る感覚が好きで、ちょっとした移動にはよくシェアサイクルを利用しています。電動サイクルとはいえ結構いい運動になるんですよ。今日も前の仕事場からこちらまでシェアサイクルに乗ってきました。

岡本さん
司会
司会

当日、自転車でお越しになると聞いていましたので、その運動量を調べてみました。
JSPO調べによりますと、自力走行の場合では、時速16.1km/h 未満、ほどほどの自転車を漕ぐペースだと、運動強度を表す単位「METs(メッツ)」がおよそ4.0メッツ。これにかかった時間をかけ算すると、消費カロリーが出てきます。渋谷駅から会場までの距離をだいたい4kmとすると約15分の運動、およそ50kcal消費した計算となり、往復すれば100kcal(※)になります。これは、お茶碗のご飯だと1/2杯分ぐらい、小さい唐揚げだと2個分、ポテトチップスだと10枚分(18g)を消費できたことになるんです…ちょっとした運動でもこのくらいカロリーを消費します。これが積もっていくと、なかなか大きいですよね。
※電動サイクルの場合、運動強度は3.0METs(厚生労働省「生活活動のメッツ表」)となり、往復の消費カロリーは約80kcal

岡本さん

そうですね。しかも、自分の力で漕いでいくことで「これだけ運動した!」というちょっとした達成感も味わえます。あと、自転車のいいところは、裏道なども気軽に散策できること。普段、電車やバスの移動だとなかなか立ち寄れないエリアに入って行って、新しい発見をするのが楽しいですね。

時には気持ちがふさがりがちになる日もあるのですが、そんなとき自転車に乗って買い物に出かけるのがいい気分転換になります。たとえば、お店で店員さんとのちょっとした会話にも笑顔があるといい一日だったなと思えるので、運動はこうしたいい出会いにもつながっています。

岡本さん
司会
司会

シェアサイクルのいいところ、他にもありますか?

岡本さん

自分の自転車だと自宅に置き場所が必要になりますし、どこかに乗っていったら当然乗って帰らなければなりません。でも、シェアサイクルなら、行きは自転車で向かって、スポットに置いて帰ることができるので、疲れていたら帰りは「運動」しなくてもいいや、とその場の気分で決められることが私の自由マインドにすごく合っているんです。旅先でも必ず自転車を借りて、その土地の風を感じています。

岡本さん

工程を少なくすることで、忙しい朝もしっかりウォーキングの時間を確保

司会
司会

続いて2つ目のテーマとして、美容と健康と運動の関係性について、もう少し伺いたいと思います。美容や運動を日常生活に取り入れるコツとして、岡本さんが心がけていることなどをお聞かせください。

岡本さん

私の場合、ライフスタイルや日常で運動内容を変えているように、やっぱり自分にとって「心地いいと感じられるかどうか」というところは大切にしています。
「よし運動するぞ!」って力を入れ過ぎずに、ウォーキングもシェアサイクルも興味のあるものはひとまずやってみる。そして、やってみて自分に合っているかどうか判断すればいいと思っています。

岡本さん
司会
司会

でも実際に、岡本さんと同じようにやってみようとした場合、運動すると汗をかくし、汗をかくとメイクが大変、など運動を躊躇する人もいると思うのですが…

岡本さん

汗はみなさん気にされるポイントですね。人にもよると思いますが、朝の気温の上がりきっていない時間帯だと少しウォーキングしたくらいではそれほど汗をかきません。ただ、体があったまってくると朝起きたときの血色の悪さがちょっと良くなります。
「透明感」のある肌ってみなさん憧れると思うのですが、汗をかいて新陳代謝を良くして、血流を巡らせると透明感が出るんですよ。
私の汗対策としては、日中は外出先で汗をかくことがあるので、キャミソールの着替えを持ち歩くようにしています。肌に触れているインナーを変えると、気分もすっきりしますよ。

岡本さん
司会
司会

忙しい朝の時間帯に、運動と美容に取り組む岡本さんの時間割はどうなっているのですか?

岡本さん

私は日の出とともに起床するのが理想ですが、冬だと7時ごろまではそんなに陽がでないので、6時半ごろに起きます。夏は朝のうちから紫外線が出ているので、だいたい5時に起きて、顔を洗って、着替えて、窓を開けて天候をチェックして、「ウォーキングに行ける」と思ったら、オールインワンクリームと日焼け止めを塗ってすぐ出かけます。
友達と旅行したとき、旅先でも朝ウォーキングしたのですが、出かけるまでの工程を見ていた彼女が、早すぎるって驚いていました(笑)。

岡本さん
司会
司会

友達が驚くくらいですから相当早いのでしょうね?

岡本さん

私の場合、急いでいるというよりも準備の工程が少ないんです。普段の生活も、ウォーキングから帰ってきたらそのままの恰好で朝ご飯の準備をして、出かける前に、着替えやメイクをするという感じです。工程を少なくすることで時間が短縮されているので、負担にならないというのも、習慣化できているポイントと言えます。
オールインワンクリームと日焼け止めしか塗っていないので、ウォーキングから帰ってきたら、化粧水で拭き取ってから、美容液つけて、クリームを塗って、メイクをするという感じです。

岡本さん

美容も運動も「習慣化」が大事。運動によって正しくお腹がすく、これは美容にも健康にもいいこと

司会
司会

ではここで、「美しくそして心地よく生きるための秘訣」を岡本さんに伝授いただければと思います。ここまでのお話を聞いて、ひとつ「習慣化する」ということが大切なポイントなのかなと思いました。

岡本さん

おっしゃる通りです。私自身、私が実践している美容法などをみなさんの日常に取り入れていただくことを考えたときに、複雑で手間がかかるものではなく、どれだけ日々の生活に取り入れやすいか、どうすれば「習慣化」できるかということを常に考えています。

岡本さん
司会
司会

岡本さんは、心地よさやしっくりくるものというテーマに基づいて「2分でわかる・変わる美容習慣化動画『2minutes beauty』」という動画を会員限定のインスタグラムで配信されてらっしゃるのですよね。

岡本さん

私流の心地よいライフスタイルの提案として、美容や運動、食事などについて動画をアップしています。たとえば、朝フルーツを食べようとしたとき、包丁で切ったり皮をむいたりしなくてもいいものを選ぶんです。季節によりますが、イチゴとかマスカットとか。キウイだったら半分に切ってスプーンですくうだけで食べられます。
こういった私流の心地よくするアイデアや、ウォーキングするときの様子など、本当に私の日々の習慣をたくさん発信しています。

岡本さん
司会
司会

包丁を使いたくないからできるだけ切らなくていいフルーツを選択するという発想は面白いですね。いかにラクをするか、抜けるところはどれだけ手を抜けるかというところがポイントなのですね。

岡本さん

そうです。手を抜いていいと思うんです。人生長いですから(笑)。

岡本さん
司会
司会

運動を習慣にすることで美容にとってはどんないいことがありますか?

岡本さん

一番は運動することによって正しくお腹がすくこと。運動したあとはお腹がすいてご飯が美味しく、しっかり食べられるので、自分のなかできちんと「ごちそうさま」という満足感があります。
天候が悪くウォーキングをしなかった日などは、そこまでの満足感がないせいか日中にパソコン作業をしたり、動画などを見たりしていると、ついお菓子を食べたくなってしまうんです。

あとはしっかり眠れること。娘がまだ小さく、寝相が悪いので夜中に起こされることがあります。私はもともとしっかり寝ないとダメなタイプで、それをストレスに感じることもあったのですが、ウォーキングやヨガをおこなった日は、娘が動いてもしっかり眠れるようになったんです。

岡本さん
司会
司会

しっかり食べたい、しっかり眠りたい、一つひとつを切り離して考えがちですが、やっぱり運動を含めてトータルに改善していくことが大事なのですね?

岡本さん

はい。コスメによるスキンケアももちろん大切なのですが、運動や睡眠によって肌は大きく変わります。
運動と美容と健康は大きく関係していることを、私も実感しているので、みなさんもぜひ美容や健康のためにも、自分の心地いい方法で、生活のなかに運動を取り入れてみてください。

岡本さん

トークショーの最後には、参加者の質問に岡本さんがアドバイス

Aさん_30代女性
Aさん_30代女性

運動はしたいと思っていても忙しさを理由になかなか始められずにいます。今日のお話を聞いてシェアサイクルだったら私にもできそうだなと思いました。あと自宅でできる運動としておすすめなものはありますか?

岡本さん

なかなか始められない方はやはり楽しいものをトライしてみるのが一番なので、「フラフープ」なんていかがでしょうか?(笑)。あと自宅でできる運動としては、ストレッチとか、ヨガとか。実際にやってみて、自分に合ってないと思ったら「次!」という感じに、いろいろと興味を持って選択されるのがいいと思います。

岡本さん
Bさん_20代女性
Bさん_20代女性

夏までに、具体的には8月までにダイエットしたいと思っていろいろ試しているのですがなかなか痩せなくて…。何かいい方法はありますか?

岡本さん

8月までと考えると(この日は3月で)5ヵ月もあって少し期間が長いので、途中で気持ちが失速してしまうかも。目標とする日にちを短めに設定して、集中して達成していくことがおすすめです。
また、運動以外にも、白米を玄米にしたり、白砂糖を控えたり、生野菜を温野菜にしたり、食事面を工夫することでも目標に近づくことができると思いますよ。

岡本さん

みなさんの「一歩を踏み出すお手伝い」となるメディアを目指して -JSPO Plus-

美容家の方はきっとストイックな生活をされているのだろうなどと勝手に思い込んでしまっていましたが、岡本さんは、あくまで自分ができる範囲のなかで、無理なく楽しく心地よさや自分らしさを追求されている方で、我々JSPO Plus編集部も素敵な気づきを得ることができました。きっと参加者のみなさんも、運動や美容に対するイメージが少し変わったのではないでしょうか。
次々にトレンドが生み出され、世の中にはさまざまな情報があふれていますが、興味を持ったものは調べてみて、自分に合いそうだなと思ったらまずはやってみる。JSPO Plusは、みなさんのその一歩を踏み出す、背中を押すお手伝いになるようなメディアを目指しています。

岡本静香 プロフィール

1986.2.1東京都生まれ
学生時代に始めた美容ブログの人気をきっかけに活動を開始。集英社『PINKY』のライターアシスタント、化粧品会社のコンサルティング、美容講師の経験を経て、現在は美容家として活躍中。2012年には「日本すっぴん協会」を立ち上げ、5年にわたり会長を務める。
自身が主宰した美容コンサルの経験を通じ様々な女性の声と向き合い、現代女性にも続けやすい「心地よい美容」をテーマに発信をおこなっている。雑誌のみならずウェブメディアやトークイベントなど活動は多岐に渡り、30代の美容家代表としてオリジナリティ溢れる美容法を提案。数々の雑誌で長年ベストコスメの審査員も務めている。著書は「岡本静香のすっぴん美容」など4冊。
JSPOでは、「女性スポーツ促進に向けたスポーツ指導者ハンドブック」を発行しています。(スポーツ庁委託事業:平成30年度「女性スポーツ推進事業(女性コーチの育成)」)
こちらは、スポーツ指導者向けの内容になっていますが、月経や貧血などに関する医学的な解説や、適切な栄養摂取の考え方、またライフステージに合わせた運動に関する向き合い方や留意事項などをまとめています。
ご自身のためはもちろんのこと、お子様がいらっしゃる方には、子どもの健やかな成長のためにも参考になる情報が掲載されていますので、ぜひご覧ください。