トップアスリートに学び、一緒にスポーツを楽しんだ一日。「JAPAN GAMES滋賀プレパーク」を開催しました。

イベントの目的は、国スポ開催の都道府県における機運の醸成、地域住民の方々のスポーツに触れる機会を拡充するとともに、「JAPAN GAMES」のタグラインである「スポーツは、もっとオモシロイ。」を体感していただくこと。
当日は、陸上競技、柔道、バドミントン、体操競技、バレーボールなど各競技のオリンピアンやトップアスリートが会場に集結。未就学児から小学生を対象とした参加者たちと、スポーツや運動遊びを楽しみ、各教室では上達のアドバイスをおくりました。
総合司会は寺川 綾さんと滋賀県出身の大橋 悠依さん。 各教室の講師はオリンピアンやトップアスリートという豪華な顔ぶれ。
二人の息の合ったトークで開会式が進み、各教室の講師を務めるトップアスリートたちが拍手のなか登場。しっかりと準備運動をしてから、参加者はそれぞれのプログラムを楽しみました。
※イベントは午前と午後の2部制でおこないました。
●走り方教室:金井 大旺さん、和田 麻希さん、市川 華菜さん
●運動遊び・JSPO-ACP:ウルフ アロンさん、新井 千鶴さん
●バドミントン教室:松友 美佐紀さん、金子 祐樹さん、小野寺 雅之さん、谷岡 大后さん
●パラスポーツ体験
●バレーボール教室:眞鍋 政義さん、竹下 佳江さん、江畑 幸子さん
●運動遊び・JSPO-ACP:ウルフ アロンさん、新井 千鶴さん
●体操教室:米田 功さん、岡 慎之助さん
●パラスポーツ体験
走り方教室
また、腕は目の高さまで、できるだけ素早く動かす、といった走るときの腕振りのコツも解説。
オニごっこではアスリートも一緒に楽しみ、参加者はアスリートの速さを実感しました。

ジャンプは全身運動になるので、お腹とお尻に力を入れたり、地面から力をもらったり、走りの基礎的な動きを身に付けるにはもってこい。そのため、ジャンプやスキップなど跳ねる要素を多く取り入れました。

僕も小学生のときにオリンピアンの「走り方教室」に参加したことがあって、そのときの貴重な体験が今でも記憶に残っています。今回参加してくれた子どもたちにとって、このイベントが特別な体験になってくれたら嬉しいですね。
運動遊び・JSPO-ACP
また、柔道のアスリートの皆さんと、畳の上でハイハイしたり、手で叩いたりして畳に親しみ、受け身体験などもおこないました。

小さな子どもたちにはいきなりスポーツというよりも、JSPO-ACPのようにゲーム感覚で体を動かすというのは楽しくて馴染みやすいと改めて感じました。今回参加された未就学児の年代の頃にいろんな動きをすることはとても大切で、特に体の中心から手や足の指先までの感覚を理解して体をコントロールすることは、柔道に限らず、全てのスポーツに活かせる部分。スポーツは指先までいかに体をコントロールできるかにかかってくるので、その感覚をつかむまでは、こうした運動遊びで意識して体を動かすといいと思います。
バドミントン教室
松友さんやBIPROGYバドミントン男子チーム(金子さん、小野寺さん、谷岡さん)の皆さんなど、日本のトップクラスのアスリートから直接指導を受ける貴重な機会となりました。
バレーボール教室
また、眞鍋さんがアタックを打ち、江畑さんがレシーブするなど、トップレベルの技を間近で実感。竹内さんからはレシーブの基本姿勢を学ぶなど、参加者は内容の濃い充実した時間を過ごしました。
体操教室
また、実際に子どもたちの目の前で、パリ2024オリンピック金メダリストである岡さんが模範試技を見せてくれるなど、参加者にとって世界のトップアスリートと過ごす貴重な機会となりました。

技術的なことよりも“楽しくスポーツをする”ということ心がけて指導しました。子どもたちも楽しんでくれていたし、僕も楽しかったです。子どもたちは成長が早いな、と感じましたし、今後の成長が楽しみだなと思いました。こうしたイベントはスポーツに興味をもってもらえるいい機会になるので、スポーツの発展のためにも僕ももっと頑張っていきたいと思います。
パラスポーツ体験(ボッチャ、車いす体験)
「トップ選手に教えてもらった」「素敵な思い出となる一日」「ぜひまた開催を」など、「JAPAN GAMES滋賀プレパーク」参加者の声
走り方教室
●選手たちは、走るのも、ジャンプするのもすごかった!
●楽しかったし、走り方も良くなった気がする、と息子が申しています。
運動遊び・JSPO-ACP
●「言うこと一緒、やること一緒」が楽しかった。特に「言うこと一緒、やること逆」はいつもの動きが逆になるので、子どもも面白かったようです。
●親子でできる遊びをたくさん教えてもらったので、家でも楽しみながら運動したいと思います。
バドミントン教室
●1点ゲームで、プロの選手と打ち合いをさせていただき、とてもいい経験になりました。
●教えてもらったことがすぐにはできなかったけれど、「失敗してもいいんだよ」と言っていただき、「頑張って練習する」と前向きな気持ちで帰ってきました。
バレーボール教室
●豪華すぎる指導陣。眞鍋さん、竹下さん、江畑さんは、私が一番全日本を応援していた頃の方々。そんなみなさんから我が子が指導してもらえるなんて、とても貴重な機会でした。
●実際に世界で戦ってこられた方々の言葉は、子どもの心に素直に入ってきたようです。このような機会をありがとうございました。
体操教室
●オリンピアンのお二人から「何年生?」「体操習っているの?」と気さくに話しかけてもらえたことが、とても嬉しかったようです。
●わかりすい指導で苦手だった三点倒立ができるようになり、自信がつきました。
パラスポーツ体験(ボッチャ、車いす体験)
●ボッチャは思ったよりルールが簡単で初めてでも楽しめる。でもトップ選手みたいに球同士をピタって寄せるのはすごいなと思いました。
●子どもが車いすに乗る競技に参加しました。くるくる回る感覚が楽しく、何度も乗せてもらいました。
国スポの思い出や魅力などを、この方たちに聞きました。
大橋 悠依さん

総合司会、お疲れ様でした。「JAPAN GAMES滋賀プレパーク」というイベントの感想についてお聞かせください。
参加してくれた子どもたちはみんなイキイキと楽しんでくれていた印象です。未就学児から小学生の年代までそれぞれの年齢に応じた体遊びがあると思うので、そのことを知っていただくいい機会になったと思います。
今回、このイベントの教室に水泳はなかったので、総合司会という立場で参加させていただきましたが、私もバドミントンをしたり、全力で走ったり、を久しぶりにして楽しかったです。選手同士もこの場でいろんな話ができるのでいい機会になりました。


次の国スポは、大橋さんのご出身県であるここ滋賀県での開催ですが、心境はいかがですか?
「わたSHIGA輝く国スポ2025」をより良いものにするために私たちもまだまだできることがあると思います。より盛り上がっていけるように市民の皆さんも巻き込んで一緒に盛り上げていけたらいいなと思っています。


国スポは地域との関わりが感じられることが大きな特長ですが、国スポの魅力をどのように感じてらっしゃいますか?
国スポ、以前は国体でしたが、やっぱり県の代表として出場するので地元のために泳ぐという気持ちや、その泳ぎを皆さんに見ていただくという嬉しさを感じられるのが国スポの魅力。今年地元で出場する選手はぜひそういった思いを持って臨んでほしいですね。
地元に貢献するということはすごく大事なことだと思います。例えば、地方出身の選手が地方に戻って地域に貢献する。そこにいる未来を背負う選手たちと一緒に交流することで、教えたり逆に学んだりして地域の底上げにつながるので、トップアスリートが国スポに出場することは、そういった意義もあると思います。


国体で一番思い出に残っている大会は何ですか?
国体に初めて出場したのが中学3年生、2010年の千葉国体でしたが、そのときに高校3年生で同じ種目、個人メドレーをやっていた先輩が3位以内に入り表彰台に登られて、それが強烈な印象で、私も将来こういう選手になりたいと思ったことがすごく記憶に残っています。


改めて「わたSHIGA輝く国スポ2025」に期待されることをお聞かせください。
総合開会式がおこなわれる平和堂HATOスタジアムは彦根城が見える素晴らしい景観のスタジアムですし、水泳は草津市と、いろんな種目が本当に滋賀県内全域でおこなわれるので、地域全体が盛り上がっていってほしいですね。
これを機にスポーツへの取り組みが続いていくことが大事で、応援する側だった人が競技をする側になったり、趣味としてスポーツをする人が増えたり、一人でも多くのスポーツファンが増えることを期待しています。

ウルフ アロンさん

2024年の佐賀国スポでは、佐賀県代表として出場されましたが、大会はいかがでしたか?
僕の出身は東京都ですし、大学は神奈川県だったのですが、佐賀県からお声かけいただいて佐賀県代表として出場させていただきました。国スポの魅力は、やっぱり地元の方たちの声援を受けて試合ができるところ。皆さんの熱い声援がすごく力になりました。


他の大会と違いを感じる点などはありますか?
柔道の国内大会だと全日本選手権や全日本選抜体重別などがありますが、ここでは出場選手一人ひとりに応援がついていて、その応援で観客席が埋まります。国スポの場合は、地元の代表を地域の皆さんが応援してくれるので、その違いは大きいですね。
国スポは本当に地域の方たちがたくさん来てくれる大会で、これは国スポの価値だと思いますし、地域の活性化という部分においても大会の価値を感じます。

岡 慎之助さん

国スポの魅力をどのように感じてらっしゃいますか?
体操は個人競技が多いのですが、国スポは都道府県対抗の団体戦なので、チームですごく盛り上がれるところが魅力です。チームとして全員で力を合わせてつないでいく。そこが国スポの楽しいところで、県の代表として地元の方たちと全員で盛り上がれるすごい大会だと思います。

イベントが県内のスポーツの盛り上がりを後押し! 「わたSHIGA輝く国スポ2025」開催に向けて高まる期待感

「わたSHIGA輝く国スポ2025」の開催に向け、スポーツの機運醸成を図る「JAPAN GAMES 滋賀プレパーク」を開催しましたが、いかがでしたか?
今回、日本を代表するトップアスリートの方々と一緒にスポーツを楽しむという、滋賀の子どもたちにとってとても貴重な機会をいただきました。国スポ開催地として、このようなイベントが開催され、スポーツに触れ合う機会が増えていくことは、スポーツの盛り上がりを肌で実感できると思っています。
大会としては、する人・見る人・支える人、それぞれの立場で大会に関わっていただいて、県民の皆さんが光輝く大会になることを目指しておりますので、引き続き広報・啓発活動をおこない、大会を周知していきたいと思います。


「わたSHIGA輝く国スポ2025」開催に向けて、滋賀県内では、スポーツの盛り上がりをどのように感じてらっしゃいますか?
「わたSHIGA輝く国スポ2025」では県内さまざまな場所が会場となるので、駅などでの広告や、それぞれの会場となる場所で機運醸成のノボリや看板などを掲げています。
今回の会場となった滋賀ダイハツアリーナや、彦根の陸上競技場(平和堂HATOスタジアム)、草津市にはプールが新設され、スポーツと触れ合える場所がどんどん増えてきています。


それでは、「わたSHIGA輝く国スポ2025」の見どころを教えてください。
「わたSHIGA輝く国スポ2025」は、滋賀県の方にとっては、1981年のびわこ国体以来となる地元開催で、44年ぶりに天皇杯獲得を目指す滋賀県選手団の挑戦に、ぜひご注目いただきたいと思います。
全国からご来県される皆様には、琵琶湖を中心に県内各地で繰り広げられる熱い戦いはもちろん、「わたSHIGA輝く国スポ・障スポ2025」のPR大使である西川貴教さんをはじめ、お笑い芸人の宮川大輔さんやダイアンさんなど、滋賀県ゆかりの著名人の皆様にご出演いただく式典も見どころです。
そして、滋賀がこれまで大切にしてきた“環境や福祉の取り組みを反映した大会”を、ご参加の皆様とつくる、みんなが輝く大会にしたいと考えています。


環境に配慮した取り組みについてお聞かせください。
「わたSHIGA輝く国スポ2025」には、マイボトルをお持ちくださいと呼びかけています。給水所を設けて、プラスチックごみの削減に取り組みます。また、回収ペットボトル等から作られたリサイクル繊維100%素材のスタッフウェアや、琵琶湖岸で水質・生態系保全のために刈り取られたヨシを活用したスタッフ用帽子、各家庭で使われなくなった学生ボタンのリサイクル金属を使用したメダルなど、大会のいたるところに環境への配慮を散りばめています。
「琵琶湖は暮らしを映す鏡」という言葉があります。我々は、高度成長の時代に発生した大規模な赤潮など、琵琶湖の変化と環境問題を身近に感じながら、琵琶湖を大切に守ってきた経験があります。そんな滋賀県で開催する国スポであるからこそ、環境への配慮と実践には特にこだわりを持って取り組んでいます。


福祉の面でもさまざまな取り組みをされているようですが。
はい。トイレ、音声案内、スロープ、筆談ボードなど会場のバリアフリー対策や、大会初の取り組みとして、障スポのすべての会場に、人が多い場所に負担を感じる方などが心を落ち着かせるための「カームダウンスペース」を設置します。
またハード面だけでなく、さまざまな心身の特性がある方とのコミュニケーション時の心遣いをまとめたリーフレットを県内大学生とともに作成し、「心のバリアフリー」を推進します。
年齢や性別、障害の有無などを問わず、誰もがそれぞれのスタイルで「する」「みる」「支える」の体験ができ、共生社会の実現に繋がるよう取り組む大会を目指しています。


スポーツツーリズムの楽しみとして、名産品や名所などをご紹介いただけますか。
滋賀県には、江戸時代から400年以上の歴史を持つ、日本最古のブランド牛「近江牛」や、日本茶発祥の地と伝えられる滋賀県で栽培された「近江の茶」、琵琶湖をはじめとする豊かな自然環境の中で育まれた「湖魚」や「近江米」など、魅力的な食材がたくさんあります。
「わたSHIGA輝く国スポ」では、全国からお越しになる選手や応援・観戦される皆さんに、こうした食材を昼食弁当などで味わっていただけるよう準備を進めています。
また滋賀県は、古くから交通の要所として栄え、歴史の表舞台となったことから、世界遺産の「比叡山延暦寺」や、NHK大河ドラマ「光る君へ」に登場する石山寺などの寺社仏閣があり、面積あたりの城郭数が日本一であるなど、歴史的資源が豊富にあります。
こうした滋賀の魅力を最大限発信し、来県者が滋賀での滞在を楽しみ、また、再び訪れたくなるような大会にしたいと思っています。


メイン会場となる平和堂HATOスタジアムは景観がいいと伺っています。
そうなんです。メイン会場となる平和堂HATOスタジアムではスタート地点からゴールを見るとスタジアム越しに彦根城が見えまして、反対側には日本百名山のひとつである伊吹山が見えます。トラックも琵琶湖の湖をイメージしてブルーのトラックになっていたり、非常に素晴らしい陸上競技場になっておりますので、そういった部分も楽しんでいただけたらと思います。


どんな大会になることを期待されていますか?
44年前の滋賀国体に子どもの時に参加した際の思い出などを、色々な方からお聞きします。
県内の子どもたちに、大会で使用する炬火受皿の飾りつけや、手作りの応援のぼり旗を作ってもらうなど、多くの子どもたちが大会に関わる機会をつくっていますが、この大会が今の子どもたちにとって、スポーツに関心を持ち、障がい者理解を深めるきっかけとなり、何より心に残る大会にしたいと思っています。


最後に「わたSHIGA輝く国スポ2025」を楽しみにされている方たちにメッセージをお願いします。
滋賀県は、我が国最大の湖である琵琶湖をはじめとする豊かな自然環境や、古くから交通の要衝として栄えてきた歴史を有するとともに、先人が人と人、人と自然のつながりの中で育んできた文化が今も脈々と息づいています。
その滋賀県において、44年ぶりにスポーツの祭典が開催されます。全国から多くの選手や観客の皆様をお迎えするため、競技会場をはじめ県内各地で準備が進んでいます。
皆様にはスポーツの魅力や興奮を体験していただくとともに、滋賀でしか味わえない観光や食、歴史や文化も存分に楽しんでいただきたいと思います。皆様のご来場を心からお待ちしております。


ありがとうございました。
「スポーツは、もっとオモシロイ。」を体感した一日。その楽しさは、この秋開催の国スポへ!
オリンピアンやトップアスリートたちの技のすごさに触れ、一緒にスポーツを楽しんだ一日。きっと参加者にとって忘れられない貴重な体験になったことでしょう。今回の参加者のなかから将来のオリンピアンやトップアスリートが誕生するかもしれませんね。
◎JAPAN GAMESとは(JSPO HP内)
https://www.japan-sports.or.jp/japangames/tabid1345.html
◎第79回国民スポーツ大会本大会「わたSHIGA輝く国スポ2025」HP
https://shiga-sports2025.jp/
参加者は小学校1年生から3年生だったので、まずは“走ることが楽しい”と思ってもらえるようにゲームを多めにおこない、走りの基礎となる基本的な動きを知ってもらおうと思いました。