スポハラの問題を“じぶんごと”として捉えてもらえるように。その一歩となる「NO!スポハラ」活動保護者向けセミナーを開催しました。

ささえる
スポハラの問題を“じぶんごと”として捉えてもらえるように。その一歩となる「NO!スポハラ」活動保護者向けセミナーを開催しました。
スポーツハラスメントを略して「スポハラ」。スポハラを防ぐには、起こってしまった行為に対する対応だけでなく、スポハラそのものが起こらないために、「予防・啓発」をおこなうことが重要です。
JSPO(日本スポーツ協会)では、「NO!スポハラ」活動の一環として、そうした「予防・啓発」の学びの場として、2023年7月30日(日)、「NO!スポハラ」活動保護者向けセミナーをオンラインで開催しました。
進行役に大阪体育大学教授の土屋裕睦(つちや・ひろのぶ/写真左端)さん、パネリストとして弁護士の三輪記子(みわ・ふさこ/写真中央左)さん、パラリンピック水泳金メダリストの河合純一(かわい・じゅんいち/写真右端)さん、日本スポーツ少年団本部長の益子直美(ますこ・なおみ/写真中央右)さんが登壇し、3つのテーマについて、ご自身の経験に基づきディスカッションがおこなわれました。
〈テーマ〉
1.「スポハラ」の現状
2.「スポハラ」はなぜ起こるのか
3.子どもたちを「スポハラ」から守るために保護者ができること

「NO!スポハラ」活動始動の経緯

2013(平成25)年に 「スポーツ界における暴力行為根絶宣言」を採択以降、各スポーツ団体では指導者やプレーヤーに向けた「スポハラ」を起こさない、被害にあわないために必要な研修会等を開催するなどさまざまな啓発活動に力を入れてきました。
しかしながら、まだまだスポハラがなくならない現状を改善していくため、JSPOは、日本オリンピック委員会(JOC)、日本パラスポーツ協会(JPSA)、日本中学校体育連盟、全国高等学校体育連盟、大学スポーツ協会(UNIVAS)との6団体共同で「NO!スポハラ」活動を開始しました。この活動では、スポハラの問題を“じぶんごと”として捉えてもらえるように、さまざまな角度から情報発信をおこなったり、学ぶ機会を提供しています。

スポハラは、指導者と選手の間のみならず、スポーツの現場における関係者全てに起こり得ること。

土屋
土屋

スポハラとは、スポーツの現場における「暴力」や「暴言」、「ハラスメント」、「差別」などによって、安全・安心にスポーツを楽しむことを害する行為の総称です。これは指導者と選手プレーヤーの間のみならずスポーツの現場における関係者全てが誰によっても誰に対してでも起こり得るもので、指導者同士や、プレーヤーのなかでは先輩から後輩に対して、もしかすると保護者から監督コーチへのスポハラもあり得ると考えられます。まずはスポハラについて法律の観点からご説明いただけますか。

三輪

法律的には、もちろん暴力を振るったら暴行罪ですし、あるいはその暴力によって怪我をしたりすれば傷害罪です。傷害罪は暴行によって生じるものと考えられていますが、暴言によってPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症したような場合も傷害罪になる可能性があります。

例えば、暴言などでも侮辱罪に該当するものもあり得ると思います。こうした刑事上問題になるような行為はもちろんスポーツハラスメントですが、それに限らず例えば、民事上でも損害賠償請求をされたら支払い義務が生じるような行為も該当します。ただし、刑事上、民事上の責任を問われるものだけがスポーツハラスメントにあたるとは限らず、少し広い概念になっています。

三輪
土屋
土屋

スポーツの現場では、気合を入れるためにプレーヤーの背中を叩く、あるいは失敗したプレーヤーを大声で怒鳴る、なかには坊主を強要するといったことがありますが、このあたりはどうお考えでしょうか。

三輪

これはすごく難しい問題でして、叩くというのは強度やシチュエーションが重要な要素になってきますし、大声で怒鳴ることがすべてハラスメントになると簡単には言えません。

ただし、叩く、怒鳴る、坊主を強要するということが、原則としてスポーツの指導にあたって必要性も合理性もないように思われますので、こういった行為はスポーツハラスメントにあたる可能性があります。

三輪

根底にあるのは、「とにかく勝たせてあげたい」「一生懸命練習してきた子どもたちに結果を出させてあげたい」という熱心な気持ち。

土屋
土屋

続いて1つ目のテーマ「スポハラの現状」について考えていきたいと思います。JSPOが設置しているスポーツにおける暴力行為等相談窓口(以下「相談窓口」という)に寄せられている年度別の相談件数を見てみると、昨年2022年度は373件で過去最多でした。2020年度は115件、2021年度は178件と少ないのは新型コロナウイルス感染症で活動が停止されていた影響かと思いますが、それを除くと2014年度の23件から年々増加の一途をたどっています。

土屋
土屋

益子さんはバレーボールの現場で「監督が怒ってはいけない大会」を主催するなど、スポハラをなくす取り組みを全国各地で広めてらっしゃいますが、実際に現場の様子はいかがですか?

益子

「監督が怒ってはいけない大会」の活動は9年目になります。この大会は、試合中のプレーで起こるミスはチャレンジとみなし、決して選手たちを怒らないでください、と指導者の方々に呼びかけています。それでも怒ってしまう指導者には「バッテン×マスク」をお渡ししているのですが、近頃はもうマスクの必要がなくなってきているといった印象があります。

この“怒ってはいけない”は何がなんでも怒ってはダメということではなく、選手がルールを守れなかったり、取り組む姿勢が悪かったり、あるいは誰かをいじめたり、ケンカなどで怪我や事故につながりそうなときは、怒鳴ったりせず、まずは言葉できちんと叱ってくださいとお伝えしています。

益子
土屋
土屋

河合さんは、現役時代にスポハラを受けたことなどありますか?

河合

私が現役の頃はそこまで厳しく指導する方もいなくて、むしろ「障がいがあるのに頑張ってるね」といった雰囲気がある時代でした。

もともとパラスポーツの原点はリハビリテーションや福祉の部分があります。できないことや、難しいと感じることをできるようにしていこうという発想がベースにあって、指導者の方々もそのことを理解してくれているように思います。

河合
土屋
土屋

例えば、指導の現場で車椅子の方が来られたときに、車椅子の方を指導した経験がないからと、お断りするといったことがあるとお聞きしますが、そのあたりはどのようにお考えになりますか。

河合

これは、運動施設や学校の部活動でもあることだと思いますが、まずは障がいがあるか・ないかではなく、スポーツができるか・できないか、やる気があるか・ないか、という部分をしっかり見て支援していただけると有難いなと思います。

例えば、一概に「視覚障害」と言っても、先天的に生まれたときから見えない子と、成長の途中で見えにくくなっていった子とでは、それまでの生活体験や運動経験の違いもあります。ところが、実際の現場では現状見えていないなかでスポーツをするリスクは同じだろうと考えられてしまいがちです。

こうした場合にどういうアプローチでどういう参加の仕方が望ましいかを考える上では、一律的なものではなく、むしろどこまでならできるかというのを指導者と選手が一緒にコミュニケーションをとって考えていくことが大切だと思います。

河合
土屋
土屋

差別と感じることは、スポハラについて考えていく上で大事なことだと思います。そうしたなか、障がいの有無に関係なく全ての人の人権が等しく尊重されることを基本として、障がい者の方への「合理的配慮」という考え方があります。河合さんのお話を伺い、私たち指導者や保護者の方々も、合理的配慮について学んでいく必要があると思いました。

河合

合理的配慮についてさらに言うと、例えば小学生だったらサッカーの試合時間が短かったり、グラウンドの大きさや、ボールやゴールのサイズなどが違ったりしますよね。私は、これも合理的配慮の1つだと思っていて、それぞれの発達段階やそれぞれのレベルに応じたなかで、ある程度ルールを工夫していくことで適用させていくことだと思います。

障がいがある子たちを、“特別”と捉えるのではなく“個性”と捉えて、その子にあった指導や声かけを指導者も学んでいくということが大切で、「自分だったら、どうしたらこの子が持っているポテンシャルを引き上げてあげられるか」というところに指導者としての可能性を見つけてもらえると、自身も楽しみながら指導ができていくのではと思います。

河合

勝利至上主義を掲げる指導者がいると、チーム全体がスポハラを容認する雰囲気になってしまう。

土屋
土屋

続いて2つ目のテーマ「スポハラはなぜ起こるのか」について考えていきたいと思います。アメリカの犯罪学者・社会学者のドナルド・クレッシー氏の理論に「不正のトライアングル」というのがあり、1.機会(不正行為ができる環境)、2.動機(不正行為をする心情)、3.正当化(不正行為を是認する心情)の3つが揃うと不正行為や不適切な行為が起きやすいと言われています。

土屋
土屋

図の真ん中にある「不正行為」を「スポハラ」に置き換えてみると、例えば「機会」は指導者の方が密室で指導していて他者が良い意見を言いづらいような雰囲気がある場合、スポハラが起きやすいということがわかっています。

「動機」は保護者や地域の期待が大きかった場合、指導者として強くしなければいけないというプレッシャーを感じ、その結果不適切な指導につながるという可能性が高くなります。

「正当化」は(怒っているのは)自分だけじゃない、他のチームもやっている、あるいは自分もかつてそういう指導を受けて強くなったと、ご本人的にはそう思っていると、スポハラが起こると考えられます。
益子さん、河合さん、実際にスポーツの現場では何が原因で起こっているとお考えになりますか?

益子

暴言や暴力が起こる現場は、やはり勝たないといけない、勝利至上主義を掲げる指導者がいるチームに多く見られます。保護者の方たちもその雰囲気に引きずられてチーム全体として子どもたちをもっと頑張らせなければ、という雰囲気になってしまっています。

「監督が怒ってはいけない大会」でも、コートでプレーする子どもたちの表情を見ていると、怒られ続けているチームというのは目に見えてわかります。きっと自分たちがやりたいようにできていない、監督やコーチから言われた通りにやらないといけない環境ができてしまっています。

ずっと勝ち続けているチームというのは、指導する側もまた、チームの伝統や親御さんからのプレッシャーを受けて、勝たなければいけないという負の連鎖が生まれやすい環境にあります。

益子
河合

私は中学校の教員として部活動を指導していた経験があるのですが、そのとき強いチームの指導者が大声で怒鳴っているのをみて、自分もその指導を真似たら強くなるのかなと思ったことがあります。何せ昔はプールなのに竹刀を持った先生がいましたから。竹刀なんてどう考えても必要ないじゃないですか(笑)。

「正当化」に関する話をすると、スポーツで結果を出すことが進学や就職などに影響するから厳しくしなければとか、あるいは保護者そのもの、学校そのものの評価のためにということが正当化する理由と紐づいてしまっているように思います。

河合
益子

私は中学・高校と強豪校でバレーボールをしていましたが、そこではよく怒られていて、でもこの辛さや理不尽さを乗り越えれば強くなれる、ミスしないようになれると信じて突き進んできました。

高校3年のときには日本代表に選んでいただくなど、心技体の技術と体力だけはすごく成長させてもらいましたが、心の部分がやせ細っていってしまって…。プレーはできるけれど、大事な試合では10点目以降になるとミスが怖くてトスを要求できないという状況だったので、私はメンタルが弱いとずっと思い続けていました。

もちろん、同じような指導を受けてきてオリンピック代表とかすごい成功体験をしている選手もいますが、やっぱり一人ひとり性格も、育ってきた環境も違うので、それを乗り越えられる選手もいれば乗り越えられない選手もいると思います。

集中力を高めて緊張感をつくることは大切ですが、怒る以外に方法はあるはずです。怒ってばかりいる指導者の方には、もう一つ違ったやり方を試してもらいたいと思います。

益子
土屋
土屋

私は選手のカウンセリングなども担当するのですが、選手から厳しい指導で強くなったという、厳しい指導のいい面の話を聞くことがあります。でもなかには不適切と感じる指導もあり、それがなければもっと強くなっていた、という話もあって。厳しくすることを「愛のムチ」なんて言いますが、お二人の話を聞きながら、愛のムチは単なる知識不足、「愛のムチは単なる無知」といった印象を受けました。

一般的にパワハラと言うと、上から下への構図になると思いますが、こうした上下関係の優位性が介在しないケースもあるのか、三輪さんにお聞きしてみたいと思います。

三輪

スポハラが起こるケースとして、なかには競技力の強い・弱いで、学年が下でも競技力の強い選手が、学年が上の自分より競技力が低い選手を追い詰めるということもありますし、保護者同士の軋轢があったり、子どもを強くさせたいからと保護者が監督やコーチに強く言ったり、いろいろなケースが考えられます。

監督としても強い子には辞めてほしくないから、強い選手の保護者には強く言えないなど、スポーツの現場では誰もが、被害者にも加害者にもなる可能性があると言えます。

三輪

見学や体験会でお子さんがスポーツする環境をしっかり見極める、お子さんとコミュニケーションをとることが大切。

土屋
土屋

続いて3つ目のテーマ「子どもたちを『スポハラ』から守るために保護者ができること」について、スポハラが起こる前に、未然に防ぐ予防法と、実際起こりつつあるときの対処法を考えていきたいと思います。まず予防のためにできることはどんなことがあるでしょうか。

益子

まずこれからスポーツを始めたいお子さんがいらっしゃる場合は、チームの選び方とかもすごく重要になってくると思うので、いくつか見学や体験をさせてもらってお子さんが楽しくできる環境か、その監督さんやチームの理念に共感できるかなど、しっかり確認されるといいと思います。

私は「監督が怒ってはいけない大会」で、試合に負けたときの監督の態度に注目しているのですが、負けたことに怒って相手チームに挨拶もせずに出ていってしまう監督もいます。私たちの大会では開会式の後に必ずスポーツマンシップのセミナーをおこなっていますが、スポーツはやはり勝ち負けだけではなく、相手をリスペクトしたり審判の方たちに感謝したりして、かっこいいスポーツマンになろうということをテーマにしています。

益子
河合

私が指導しているときに心がけていたのは、水泳でいい結果やいい記録が出たときは子どもたちが練習を一生懸命頑張ったからと考え、逆にいい記録が出なかったときこそ指導者の責任というか、自分の指導を見つめ直すいいきっかけになると思うことで、子どもたちに真摯に向き合えたと思っています。

スポーツをやっているお子さんがどういう気持ちで日頃の練習や大会に行っているのかということを、ぜひ親御さんはお子さんとコミュニケーションをとって欲しいと思います。

私たちはスポーツの価値を守っていかなければならない側だと思うので、保護者の皆さんもぜひ自分たちが受けてきたスポーツの経験だけにとどまらず、もっと視野を広げて、国際平和とかにも貢献でき得るツールとしてのスポーツの魅力をもっと一緒に高めていけるといいなと思っています。

それには、指導者、選手、保護者はいずれも対立軸ではないという考え方が大切で、同じスポーツを通じてぜひいい関係をつくっていただきたいと思います。

河合
益子

私が中学時代に所属したバレーボール部にも厳しく怒る指導者がいて、頬にあとが残るほど平手打ちされたことがあります。でも叩かれたことを親には知られたくなくて、家では下を向いて髪で隠したりして。そのときは、とにかく親を残念がらせてはいけないと思っていました。

でも中学3年の夏休み前にどうしても耐えられなくなって、母に辞めたいと言ったら大賛成してくれて。きっと私が辛そうにしていることを母は見抜いていたんだと思います。このとき母が味方になってくれたことで、安心してバレーボール部を辞め、その後また縁あって高校でもバレーボールを続けることができました。あのとき母に反対されていたら、もう母には悩みを打ち明けられないし、自分は心のシャッターを下ろしたままだったと思います。

スポーツに関わる親御さんは一生懸命な方が多いと思いますが、どんなときもお子さんの味方になって、お子さんの悩みを否定せずに聞いてあげてほしいと思います。

益子
土屋
土屋

では実際にスポハラが起きてしまった、起きつつある場合はどうしたらいいのか、三輪さんにお聞きしたいと思います。

三輪

例えば、指導者の方と直接お話をして、「こういう指導方法は問題があるのではないですか」と話を持ちかけるという方法があります。

保護者が指導者にそういう話を持ちかけた時の指導者の対応自体がハラスメントに該当するようなケースも考えられます。かなり弁護士っぽいアドバイスになってしまいますが、その指導者とのやり取りを後で検証できるように、例えば、録画・録音・メールのやり取りの履歴など何かカタチに残るようにされることをおすすめします。

あとは、保護者会のテーマとして設定してみるというソフトなやり方もあると思います。その際もいきなり保護者会でこのテーマを取り上げるのではなく、いろいろな保護者の方と連帯して協力しながら、「こういうことについて保護者会でちょっと話し合ってみない?」といった感じにやっていくソフトな解決方法というのもあると思います。

また、「これってスポハラ?」と思った場合には、JSPOの相談窓口を紹介するホームページのところにどういった行為が不適切に当たるか規程(ルール)があるので、まずはそちらをご覧になることをおすすめします。

ハラスメントの度合いがひどいものに関して、場合によっては警察に相談したり、地元の弁護士さんに相談したりするような案件もあるかもしれませんが、まずはできるだけ早い段階からいろいろな人に相談することが非常に大事なことだと言えます。

三輪

セミナーを受ける前と受けた後で、参加者の「スポハラ」に対する変化が見られました。

今回のセミナーでは、開始時と終了時の2回にわたり、「スポーツ現場における不適切行為(スポハラ)に対する考え方」についてアンケートをおこない、セミナーの前と後で変化が見られるか調べてみました。
A:競技力が向上するなら指導者による不適切な行為はあってもよい
B:いかなる理由があっても、指導者による不適切な行為はあってはならない
セミナー前は…
●Aに近い方が4%
●どちらかといえばAに近い方が8%
●どちらかといえばBに近い方が26%
●Bに近い方が62%

セミナー後は…
●Aに近い方が1%
●どちらかといえばAに近い方が1%
●どちらかといえばBに近い方が14%
●Bに近い方が84%

セミナー参加者による「子どもたちを『スポハラ』から守るために保護者ができること」の回答

●負けた試合でも頑張ったねと 選手たちに声かけをする。
●参加することにも意味がある。
●普段から部活の様子を聞ける関係を築いています。
●まずは子供の一番身近にいる親がスポーツに対する認識を正しく持つことが結果子供を輝かせることにつながる。
●いいところを見つけて褒める。
●監督コーチを見る前に選手たち保護者たちと話し合いをしてチームに入れるか入らないかを決める。
●ジュニアアスリートの場合勝った負けたではなく楽しいかが重要。
●親は子供にも監督にもその競技自体にものめり込みすぎずある程度距離を置き客観的に見ることも必要だと思います。
●保護者も指導者に選手を任せきりじゃなくてちゃんと意見を言える関係をつくる。
●親はまず話を聞いてあげることが大切。

JSPOの「NO!スポハラ」活動への取り組み

スポーツ界では、これまで主に指導者に対してアプローチをおこない、“スポーツに暴力、暴言、ハラスメントなどはあってはならないもの”という考え方を浸透させてきました。多くの指導者はこの考えを理解し、実践しています。しかしながら、とても残念なことに、いまだスポーツ界からは暴力、暴言、ハラスメントなどのスポハラがなくなるまでには至っていません。
そこで、“スポハラを無くすことを訴える相手は指導者だけでいいのか?”との自問から、この問題に対して、もっと視野を広げる必要があると考えました。
この問題に対しては、スポーツに関わる全員が向き合い、スポハラを生む原因、許容・黙認してしまう環境、世の中の風潮やこれまでの悪習など、すべてを一体的に考える必要があるのではないでしょうか?
JSPOは、関係団体と協力しながら、「NO!スポハラ」活動を通じて、「スポハラ」について関心をもってもらう、知ってもらう、学んでもらう、そして、防止に向けた行動ができるようになってもらうために必要な情報発信やイベントをおこない、スポーツを愛する皆さんとともに誰もが安全・安心にスポーツを楽しめる社会を目指していきます。
JSPOの「NO!スポハラ」活動はこちら
https://www.japan-sports.or.jp/spohara/

動画でもお楽しみいただけます

【NO!スポハラ活動】保護者向けオンラインセミナー