スポーツ活動再開時の新型コロナウイルス感染症対策と熱中症予防について

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スポーツ活動再開時の新型コロナウイルス感染症対策と熱中症予防について
スポーツを「する」「ささえる」「みる・表現する」ための環境づくりを行うJSPOは、スポーツ活動再開時の新型コロナウイルス感染症対策とあわせた熱中症予防について、そのポイントをまとめ、ホームページで公開いたしました。

JSPOでは、1991年にスポーツ活動における熱中症研究班を立ち上げ、その成果を熱中症予防ガイドラインとしてまとめるなど、いち早く熱中症予防の啓発活動に力を入れています。

暑い季節でもマスクは外せない…気をつけるべきポイントをJSPOが紹介

梅雨が明ければ本格的な夏がやってきますね。これからは暑い日が続きます。これまでの新型コロナウイルス感染症対策とあわせて、熱中症予防対策が必要となります。
特に、これまでの外出自粛の影響により、体力の低下や暑さに慣れていないこと、そして、マスクをつけてスポーツを行うと熱放散が妨げられることから、通常よりも熱中症のリスクが高くなりますので、より注意が必要となります。
JSPOスポーツ医・科学委員会では、これからの季節に合わせて、下記のポイントで気をつけるべき事項を取りまとめました。

<ポイント>

1) スポーツ活動時の新型コロナウイルス感染症対策と熱中症予防について※

2) スポーツ活動再開時の配慮事項

 ● 体力低下と暑熱順化への配慮
これまでの外出自粛の影響により体力が低下していること、暑さへ慣れていないことが想定されます。これらは熱中症発症のリスク要因となるため、スポーツ活動を再開する場合はくれぐれも無理のないよう慎重に、運動強度を調節し、適宜休憩をとり、適切な水分補給を心がけてください。

 ● 日頃の体調管理と体調チェックの徹底
体調が悪いと体温調節機能が低下し、熱中症につながります。日頃から睡眠、食事をしっかりとり、生活リズムを整えるなど体調管理に配慮するとともに、スポーツ活動を行う前に必ず体調をチェックするように心がけてください。このことは、スポーツ活動中の熱中症予防はもちろん、新型コロナウイルス感染症対策にもつながります。

 ● 飛沫拡散予防に関する配慮
飛沫の拡散を防ぐため、日常生活ではできるだけマスクを着用することが推奨されています。ただし、マスクをつけてスポーツを行うと呼吸がしづらくなるため、マスクをつける場合にはこれまでよりも運動強度を落として行うよう心がけてください。マスクを着用しない場合は、周囲の人との距離を十分に空けるよう心がけてください。
※従来のコンディショニングや熱中症予防対策を徹底することで、その多くが新型コロナウイルス感染症予防にもつながります。

(注)掲載内容については、現段階で得られている知見等を踏まえ、取りまとめています。今後、新たな知見等によって、適宜見直しが行われる可能性があること予めご了承ください。

スポーツ活動中の熱中症予防を動画で分かりやすく解説!

上記のお知らせにくわえて、JSPOではスポーツ活動中の熱中症発症メカニズムや対処法を解説した動画も公開中。

この啓発動画は、2019 年 5 月に改定した「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」に基づき作成しており、熱中症の予防に関する知識や、熱中症が疑われるような症状がみられた場合の対処方法、応急処置などをわかりやすくまとめています。

暑熱環境下でスポーツ活動を行う際には必ず把握しておくべき情報を解説していますので、全国のスポーツ少年団、総合型地域スポーツクラブや、教育・スポーツの現場などで広く有効活用いただける内容です。

動画は以下の5つのパートに分かれており、多くの方にご覧いただくことで、安全なスポーツ環境の整備につながることを願っています。

・「スポーツ活動中の熱中症予防」

ch.1  体温調節のしくみと熱中症発症のメカニズム (2m 1s)
ch.2  スポーツ活動中の熱中症予防5ヶ条 (4m 31s)
ch.3  身体冷却法 -予防編- (4m 52s)
ch.4  熱中症が疑われる場合の対応法 (1m 53s)
ch.5  身体冷却法 -応急処置編- (4m 51s)