スキー競技のジャイアントスラローム種目とは。その魅力やルールも解説

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スキー競技のジャイアントスラローム種目とは。その魅力やルールも解説
ジャイアントスラロームは大回転とも呼ばれるスキー競技、またはスノーボード競技のアルペン種目の1つです。冬季国体や冬季オリンピックでもスキー競技の正式種目に選ばれています。ここでは、競技の内容やコース設定、ルールや見どころなどを解説します。ジャイアントスラロームを知り、スポーツ観戦時の楽しさや魅力を感じてみませんか。

冬季国体と種目の紹介

スキー競技のジャイアントスラロームは冬季国体の種目の1つです。まずは、冬季国体とはどのようなものなのか、冬季国体にはどのような種目があるのかを見ていきましょう。

冬季国体とは

国民体育大会(以下、国体)とは、日本のスポーツ振興を目的に1946年から開催されている国内最大のスポーツの祭典です。1961年よりスポーツ振興法に定める行事として、日本スポーツ協会と文部科学省、そして開催地都道府県の三者共催で行われています。

国体には本大会と冬季大会があり、冬にしかできないウィンタースポーツのスペシャリスト達が集うのが冬季国体です。冬季国体では、スキー、スケート、アイスホッケーの3競技で競います。その年によって、競技・種目ごとに会場となる都道府県が異なる場合もあり、2021年冬季国体は愛知県・岐阜県・秋田県で開催予定です。

「アルペン」と「ノルディック」の分類

スキー競技はノルディック(Nordic)種目と、アルペン(Alpine)種目に分かれています。ジャンプやクロスカントリーなどのノルディック種目は、北ヨーロッパの北欧発祥です。現在でも、スウェーデンやフィンランド、ノルウェーの北欧3国が強豪です。

アルペン種目はヨーロッパのアルプス山脈周辺が発祥と言われています。アルペン種目は、ダウンヒル(滑降)・スーパーG(スーパー大回転)・ジャイアントスラローム(大回転)・スラローム(回転)の4種目。他に、それぞれを組み合わせた「複合種目」があります。競技によって高速系と技術系に分けられます。

冬季国体のスキー競技は4種目

冬季国体でのスキー競技は、ジャイアントスラローム・クロスカントリー・スペシャルジャンプ・ノルディック複合の4種目に分かれています。

ジャイアントスラロームは、雪上の滑走時間を競う競技です。クロスカントリーは雪原をスキーで駆け回る競技で、スペシャルジャンプはジャンプ台を使うスキージャンプのこと。コンバインドとも呼ばれているノルディック複合競技は、スキージャンプとクロスカントリーの2種目の総合点を競う種目です。

ジャイアントスラロームの基本情報

ここでは、冬季国体でのスキー競技の1つであるアルペン種目のジャイアントスラロームについて解説します。ジャイアントスラロームは、日本では大回転とも呼ばれています。

競技内容

ジャイアントスラロームは、斜面に設置された旗門(きもん)と呼ばれるゲートの間を滑降し、ゴールを目指す競技です。2本のポールをフラッグ(旗)でつないだものを2つ並べて作られているゲートは、赤と青の2色が交互に並んでいます。

順位は、ゲートのレイアウト設定を変えてレースを2回行い、タイムの合計で競われます。スタートの間隔は最短で30秒、基本は60秒です。ゲートの外側を通過すると、コースアウトで失格に。転倒でコースアウトした場合は外れたコースまで登って戻り、競技を続行できます。

いくつものゲートを正しく、かつ速く回転するためには、かなりの技術が必要です。このため、ジャイアントスラロームは技術系と呼ばれています。

コース

自然の地形を活かして作られるコースは、幅40メートル前後。可能な限り、うねりや起伏があるコースが望ましいとされています。

ワールドカップと冬季オリンピックでは、男子コースの標高差が300~450メートル、女子コースは250~400メートルです。ゲートの幅は4メートルから8メートルで、ゲートが連続する場合はターニングポール(軌道のカーブ内側)の距離が10メートル以上です。

回転数の設定は、標高差の11~15パーセント。例えば300メートルのコースでは、33ターンの回転数となります。

ジャイアントスラロームの見どころ

ジャイアントスラロームの身どころは、スリリングなコーナリングや迫力あるスピードです。それぞれ詳しく紹介していきます。

コーナリング

ジャイアントスラロームの最大の魅力は、スリリングなコーナリングのテクニックです。上述のようにゲートの間を滑走していくため、選手は少しでも距離を短くしてタイムを縮めようと、ポールぎりぎりを攻めていきます。その際ポールに体が当たると、流血したりあざができたりすることも珍しくありません。

ジャイアントスラロームのゲートの内側には、しなる素材でできたフレックスポールを使用しており、ゲートの外側には、しならないリジットポールが使われています。

スピード

ジャイアントスラロームのもう1つの魅力は、選手達が滑降していくスピードです。「雪上のF1」と呼ばれる高速系の種目に比べるとスピードはやや落ちますが、それでも時速40キロメートルから60キロメートルほどになります。スピードを落とさずにコースを滑降していく姿は、大きな見どころです。

ジャイアントスラローム以外のアルペン種目

アルペンスキー競技にはジャイアントスラロームを含めて4種目あります。ここでは、ジャイアントスラローム以外の種目について解説します。

スラローム(回転)

日本語では回転とも呼ばれているスラロームは、ジャイアントスラロームと同じく技術系の種目です。アルペンスキーの中ではゲートの数が最多。標高差が180メートルのコースの場合は、ゲート数が54~63あります。

ゲート数の多さは、細かくリズミカルなターンテクニックが求められることを意味します。コースには、ポールを水平に配置したオープンゲートや垂直に配置したクローズドゲート、ヘアピン状に配置したシケインゲートなどのレイアウトがあります。

スーパーG(スーパー大回転)

大きいカーブと中ぐらいのカーブがあるコースを滑り降りる、スーパーG(スーパー大回転)。アルペンスキー競技の中では高速スピード系に分類されます。ジャイアントスラロームよりも直線的なコースが特徴です。高速スピードの中、しっかりとしたターンの技術も必要なので、アルペンスキーの中で最も難しい種目とも言われています。

ダウンヒル(滑降)

日本語では滑降とも呼ばれているダウンヒルも、高速スピード系に分類される種目です。他の種目に比べるとゲートの数が少ないので、より直線的に滑ることになります。そのため、平均時速100キロメートル以上のスピードが出る種目です。

ダウンヒル競技には、技術・勇気・スピード・危険に立ち向かう態度・身体能力・判断力という6つの要素を試すパートが含まれます。これら6つの要素が含まれるコース作りもポイントです。

見どころ満載のジャイアントスラロームを冬季国体でも楽しもう

冬季国体の種目でもあるジャイアントスラローム。ルールやコースについて知っておくと、観戦時により深く楽しめるでしょう。ワールドカップなどで日本人選手も台頭しているので、ぜひ注目してください。

選手のようにジャイアントスラロームに挑戦してみたいという人は、安全を考慮してインストラクターのレッスンを受けることをおすすめします。
また、JSPO公式YouTubeチャンネルではノルディックのスペシャルジャンプの映像を配信していますので、気になる方はアクセスしてみてください。
「現地には行けないけれど国体でジャイアントスラロームを観戦したい!」「見逃してしまった!」という方は、各競技のライブ・アーカイブ配信をおこなっている国体チャンネルから視聴できます。